既存薬の活用

東和薬品では、iPS創薬※1によるドラッグリポジショニングへの取り組みや治験協力を通じて、人々の健康に貢献できる企業を目指します。

iPS創薬によるドラッグリポジショニング

~取り組みの変遷~

2019年 東和薬品とタイムセラ株式会社(本社:京都府京都市)が共同研究開発契約を締結
2020年 京都大学iPS研究所(CiRA)を中心として家族性アルツハイマー病を対象とした医師主導治験を開始
東和薬品は治験薬の提供を通じて本医師主導治験を支援
2022年 医師主導治験の結果がプレスリリース(CiRAプレスリリース 2022年6月30日)
2025年 企業主導型治験として家族性アルツハイマー病を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験を開始

※1 iPS細胞を用いた治療薬研究。患者さんから樹立された iPS細胞は、患者さんの遺伝子情報を保持しながら病態を再現することができる。この細胞を用いて、候補治療薬の効果を調べることができ、患者さんごとに異なる病態にあった薬を抽出可能である利点がある。
中でも、既存の薬剤を転用して新たな疾患の治療薬として開発する方法をドラッグリポジショニングと言うが、病気の患者さんから作製されたiPS細胞を用いるiPS創薬はドラッグリポジショニングを行う上での手段となり得る。

治験協力

東和薬品は、京都大学医学部附属病院と京都大学iPS細胞研究所が連携して行う「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験」に賛同し、本治験で使用するタクロリムス(治験薬)を提供することで治験協力してまいりました。
その後、臨床試験結果に基づいて住友ファーマ株式会社が実施した細胞製品(非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞「アムシェプリ®」(一般的名称:ラグネプロセル))に係る製造販売承認申請に合わせて、タクロリムス錠0.5mg/1mg/1.5mg/2mg/3mg/5mg「トーワ」について、追加承認申請を行い、2026年3月6日に「細胞移植に伴う免疫反応の抑制」の「効能又は効果」、「用法及び用量」の追加承認を取得しました。

【治験内容】iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療に関する医師主導治験
  京都大学医学部附属病院と京都大学iPS細胞研究所が連携して本治験を実施し、7名のパーキンソン病患者を対象に、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞を脳内の被殻に両側移植しました。
  主要評価項目は安全性および有害事象の発生で、副次評価項目として運動症状の変化およびドパミン産生を24カ月間にわたり観察しました。
  また、細胞移植後に免疫反応が起こる可能性があるため、本治験では、既に臓器移植等において臨床実績のあるタクロリムスを細胞移植時の免疫抑制剤として使用しました。

  本治験の詳細につきましては、下記をご参照ください。
  Sawamoto, N. et al. Phase I/II trial of iPS-cell-derived dopaminergic cells for Parkinson’s disease:Nature. 2025;641:971–977
  https://doi.org/10.1038/s41586-025-08700-0
  Morizane, A. et al. Control of immune response in an iPSC-based allogeneic cell therapy clinical trial for Parkinson’s disease:
  Cell Stem Cell. 2025;32(9):1346-1355
  https://doi.org/10.1016/j.stem.2025.07.012

DC-004225_03