安定な製剤の開発

東和薬品では、より安定な製品をお届けするため、製剤設計や包装を工夫しています。

光安定化かつ苦みマスキングを実現した製剤

代表例エピナスチン塩酸塩錠「トーワ」

2層のフィルムコーティングにより光安定化かつ苦みマスキングを実現した製剤

有効成分のエピナスチン塩酸塩は苦みを呈するだけでなく、光に不安定なため、遮光性のフィルムコーティングを施しています。
光成分の酸化チタンはエピナスチン塩酸塩と反応し、変色する可能性があることから、フィルムコーティングを2層にし、酸化チタンが有効成分と接することのないよう外層のみに使用しています。
このような製剤設計により、光に安定かつ苦みをマスキングした錠剤を実現しました。

アトルバスタチンOD錠製剤設計
製剤設計イメージ

無包装状態においても安定な製剤

代表例エナラプリルマレイン酸塩錠「トーワ」

含量低下・硬度低下を抑える製法を確立

エナラプリルマレイン酸塩錠の開発にあたり、無包装状態でも安定な製剤にするために研究を重ねました。
その結果、滑沢剤として汎用されているステアリン酸マグネシウムが有効成分の含量低下の原因であり、その含量低下を防止するために添加されているアルカリ化合物が硬度低下の原因であることが分かりました。そこで、滑沢剤をショ糖脂肪酸エステルとし、かつ、アルカリ化合物を用いない製法を確立し、無包装状態においても安定な製剤を開発しました。

エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「トーワ」 無包装状態における安定性(25℃ 75%RH)
【参考】 硬度2.0kg重を下回ると、割れ・欠けが起こりやすくなり、取扱いに注意が必要になると考えられる。
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