扱いやすさの工夫

医療関係者や患者さんに扱いやすい製品をお届けするために、東和薬品では扱いやすい製剤の開発、包装の工夫に取り組んでいます。

扱いやすい製剤の開発

製剤への製品名表示

製剤に製品名を表示することで薬剤を特定しやすくなり、一包化の監査や持参薬確認にかかる時間の短縮が期待できます。

製品名を表示している製剤一覧

製品名をクリックすると詳細情報をご覧頂けます。

錠剤への製品名印刷

東和薬品では錠剤への製品名印刷に注力しています。
医療現場での利便性を考え、この技術を様々な製剤に展開しています。

読みやすい文字

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インクジェット方式を用いて、細かな文字も鮮明に印刷しています。直径1cmに満たない錠剤に10文字以上の印刷が行えます。また、様々な色のインクを使い分けることで、より識別性を高めることが可能です。

割線に合わせた印刷

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割線を認識して、割線の位置に合わせた印刷が可能です。これにより分割後も判読しやすい表示を実現しました。
アトルバスタチンOD錠「トーワ」とピタバスタチンCa・OD錠「トーワ」はOD錠で世界で初めてこの技術が導入された製剤です。

日本初2色の製品名印刷

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識別性をより高めるため、医療用医薬品として日本で初めて錠剤に2色の製品名印刷を採用しました。
錠剤本体への製品名印刷を2色にすることは識別性の観点から有用であると、約9割の薬剤師の方に評価いただいています。(出典:社内資料)

安定な製剤の開発

東和薬品では、より安定な製品をお届けするため、製剤設計や包装を工夫しています。

2層のフィルムコーティングにより光安定化かつ 苦味マスキングを実現した製剤

代表例エピナスチン塩酸塩錠「トーワ」

2層のフィルムコーティングにより光安定化かつ苦味マスキングを実現した製剤

有効成分のエピナスチン塩酸塩は苦味を呈するだけでなく、光に不安定なため、遮光性のフィルムコーティングを施しています。
遮光成分の酸化チタンはエピナスチン塩酸塩と反応し、変色する可能性があることから、フィルムコーティングを2層にし、酸化チタンが有効成分と接することのないよう外層のみに使用しています。
このような製剤設計により、光に安定かつ苦味をマスキングした錠剤を実現しました。

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    製剤設計イメージ

無包装状態においても安定な製剤

代表例エナラプリルマレイン酸塩錠「トーワ」

含量低下・硬度低下を抑える製法を確立

エナラプリルマレイン酸塩錠の開発にあたり、無包装状態でも安定な製剤にするために研究を重ねました。
その結果、滑沢剤として汎用されているステアリン酸マグネシウムが有効成分の含量低下の原因であり、その含量低下を防止するために添加されているアルカリ化合物が硬度低下の原因であることが分かりました。そこで、滑沢剤をショ糖脂肪酸エステルとし、かつ、アルカリ化合物を用いない製法を確立し、無包装状態においても安定な製剤を開発しました。

エナラプリルマレイン酸塩錠5mg「トーワ」 無包装状態における安定性(25℃ 75%RH)
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    【参考】 硬度2.0kg重を下回ると、割れ・欠けが起こりやすくなり、取扱いに注意が必要になると考えられる。

使用期限の延長

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新しく販売する製品は、開発時から製剤設計や包装を最適化し、より長く使用できるよう設計しています。また、販売中の製品についても長期間の安定性を確認し、使用期限を延長しています。 使用期限5年を目指して、長期保存試験を様々な製品で実施中です。

分割性を考慮した割線を付与

代表例アトルバスタチン錠10mg「トーワ」

分割性を考慮した割線を付与し、利便性を向上

低含量の使用を考慮し、10mg錠に割線を付与しました。割線は分割性を考慮した形状となっています。
アトルバスタチン錠10mgのほかにも、用法用量から割線の必要性を検討し、割線を付与したり、分割性を考慮した形状にしたりといった工夫を行っています。

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包装の工夫

東和薬品は、患者さんや医療関係者に扱いやすい、高い品質の医薬品を提供することを大切にしています。
医薬品は、調剤時、投薬時及び患者さんの服用時に取り違えることなく、容易に本来投与すべき医薬品か確認できる必要があります。厚生労働省からは、医療事故防止を目的とした表示事項での対策(*1)や、医療事故防止及びトレーサビリティといった流通の効率化を目的とした新バーコード表示対策(*2)等、様々な対応が求められています。
また、かかりつけ薬剤師制度の導入や地域包括ケアシステムの推進等、薬剤師の職務は広がりつつあリ、これまで以上に、より扱いやすい医薬品包装を開発することが求められると考えています。
これらに迅速かつ的確に応えるため、東和薬品では、包装表示・デザイン・包装仕様を企画開発する部署を設置し、専門のデザイナーが、法律や通知、包装に関する最新情報、医療現場からのニーズを収集し、日々医薬品包装の有り方について検討しています。医療現場からのニーズに対してはMRを通じて収集するとともに、デザイナーが直接訪問しご意見をお聞きすることも積極的に行っており、より扱いやすい医薬品包装の開発と、既存包装の改良を推進しています。

  • 1. 平成12年9月19日には、当時の医療事故の一部が製品の名称や容器、仕様等により引き起こされていたこともあり、厚生労働省より医薬発第935号「医療事故を防止するための医薬品の表示事項及び販売名の取扱いについて」が通知され、医薬品の包装表示等への対策が行われました。本通知により初めてPTPシートへの基本的な表示事項が定められました。平成16年6月2日には、薬食発第0602009号「医薬品関連医療事故防止対策の強化・徹底について」により、更なる対策が行われ、その後も、特定の剤形や成分に対して包装表示等への医療事故防止対策が行われています。
  • 2. 平成18年9月15日には薬食安発第0915001号「医療用医薬品へのバーコード表示の実施について」により、医療用医薬品の取り違えによる医療事故防止及びトレーサビリティ確保の観点から、バーコード表示の実施要項が示されました。これにより、PTPシートや分包、個装箱、梱包箱へ新バーコード(GS1コード)が表示されることとなりました。更に、平成27年9月に策定された「医薬品産業強化総合戦略」において、「後発医薬品の使用促進による流通量の増加を踏まえ、有効期限、製造番号などの変動情報を含んだ新バーコード表示の必須化などによる流通の効率化を推進する」旨が明記されました。これをうけ、平成28年8月30日には、医政経発0830第1号・薬生安発0830第1号・薬生監麻発0830第1号「「医療用医薬品へのバーコード表示の実施要項」の一部改正について」において、個装箱や梱包箱への変動情報を含んだ新バーコード表示の実施要項が示されました。

ここでは、その取り組みの一部をご紹介します。

規格ごとに一貫した色を採用

複数の規格がある製品では、規格ごとにPTP、ピロー、個装箱に一貫して共通した色を使用しています。
規格間の識別性が向上し、PTPをピローや個装箱で保管する際や薬品棚に薬剤を補充する際に、視覚的に判別しやすくなります。

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在庫管理に便利な切り取りラベル付きの個装箱

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変動情報(使用期限、製造番号)を含んだGS1コード等、在庫管理に必要な情報を記載した部分をハサミを使わずに切り取ることができます。
この切り取りラベルを薬剤と一緒に保管することで、在庫管理に活用できます。

どの面から見ても製品名が分かるアルミピロー

アルミピローのまま棚に入れるので、どの面から見ても製品名が分かるようにしてほしいとのご要望があり、側面にも製品名を追加しました。
アルミピローのまま保管している場合にも一目で製品名が分かるため、調剤時間の短縮や薬剤の取り違えのリスク低減が期待できます。

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切り離されても*3分かりやすいPTP

1錠ごとに製品名・規格を表示したり、含量を大きく分かりやすく表示したりする等、識別性を向上させています。
少ない単位で調剤する場合にも、薬剤の取り違えのリスク低減が期待できます。
また、持参薬監査の時間短縮につながります。

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  • 3. PTPシートは1錠ずつ切り離せないよう横又は縦の一方向のみにミシン目が入っています。
    誤飲防止のため、1錠ずつ切り離さないよう留意する旨が通知されています。(平成8年3月27日 日薬連発第240号「PTPの誤飲対策について」、平成22年9月15日 医政総発0915第2号・薬食総発0915第5号・薬食安発0915第1号「PTP包装シート誤飲防止対策について(医療機関及び薬局への注意喚起及び周知徹底依頼)」)

こんな取り組みもしています

薬効やその薬効をイメージしたマークを表示しているものもあります。医療現場で取り扱うときや患者さんやご家族、介護者が確認しやすいように配慮することで飲み間違いの発生を防ぐ取り組みをしています。

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扱いやすいネットクッション緩衝材

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従来の緩衝材では、緩衝材を取り出すときに錠剤が一緒にこぼれ出てしまうことがありました。
製品ごとに検証し、こぼれ出やすい製品には錠剤がこぼれ出にくいネットクッション緩衝材の採用をすすめています。また、上部に持ち手があり、取り出しやすくなっています。

キャップ等に貼付できる副片付きラベル(バラ容器)

バラ容器には、製品名、GS1コードを表示した副片付きラベルを採用しています。
副片ラベルは簡単に切り離すことができ、キャップ等に貼付できます。上から見てもどの製品か判別でき、どの薬剤のキャップかすぐにわかります。
副片ラベルを切り離した後も本体ラベルにGS1コードが残るデザインです。

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低暴露かつ調剤利便性を目指した抗がん剤

抗がん剤の曝露防止の対策として、包装を工夫。薬剤充填後のバイアルを洗浄し、破ビン防止のためにバイアル下部に台座を付加、その上から破ビン時の飛散軽減対策としてシュリンク包装を行っています。また、アルミシールに製品名を表示、その上に半透明のキャップを使用することで、調製時にもキャップを外した後も製品名を確認できます。

医療関係者の曝露軽減と調剤利便性を両立させたより扱いやすい抗がん剤の開発に取り組んでいます。

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ドセタキセル点滴静注20mg/1mL,80mg/4mL「トーワ」

利便性向上を目指したバッグ製剤

ゾレドロン酸点滴静注4mg/100mLバッグ「トーワ」 は腎機能に応じた減量を要する製剤であり、薬液を抜き取ることを考慮しソフトバッグとして開発しました。通気針を使う必要はなく、薬液の抜き取りも簡便です。両面ラベルの表面は注意喚起文を分かりやすく表示、また裏面には、「腎機能に応じた減量基準(*4)」を表示しているため、バッグの裏から確認することができます。さらに残量確認が簡単にできるよう視認性の高い目盛もついています。

  • 4. 腎機能障害患者では、血漿中濃度が増加するので、高カルシウム血症の治療に用いる場合を除き、腎機能の低下に応じて減量をおこないます。
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    ゾレドロン酸点滴静注4mg/100mLバッグ「トーワ」

LCパックを採用することで遮光保存が不要に

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    オザグレルNa点滴静注液20mg「トーワ」

有効成分の光に対する安定化のため、アンプル表面に遮光フィルム(LCパック:Light Cut Pack)を採用、使用直前まで遮光が保たれ、品質を保持できます。また、カット部位で胴部フィルムの上に枝部フィルムが重なり合っているため、フィルムの上からでも容易にカットできます。

他にもLCパックには、アンプルカット時、普通のアンプルに比べガラス微分の混入が少ない、ケガ防止効果があるといった特徴があります。

輸液バッグ等に貼付できる副片付きラベル(アンプル・バイアル)

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    グラニセトロン静注液3mg「トーワ」

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    メロペネム点滴静注用0.5g「トーワ」

アンプルやバイアルには製品名、GS1コードを表示した副片付きラベルを採用しています。
輸液バッグやシリンジに薬液を移し替えた際に貼付することで、製品名の確認ができます。